東独にいた

【東独にいた】2巻の感想・考察レビュー┃バトルシーン&心理戦がアツい

おすすめ度

【東独にいた】2巻も基本的には主人公アナベル含むMSGの無双シーンがメイン。

相変わらずの面白さ。何度も言いますができればアニメ化して欲しいほどのおすすめ漫画です。

2022年2月時点ではまだ5巻までしか出ておらず、しかも休載中ということもあり厳しいかもしれませんが…

【東独にいた】2巻の簡単ストーリー・感想・考察レビュー

極力ネタバレを避けるようにし、ワンシーン画像もストーリーに関係のない部分をピックアップしています。ぜひ実際の漫画を読んでみてください。

2巻の話はMSG所属兵それぞれの特徴、強さの秘密などが徐々に明らかになっていきます。

表紙はフレンダー(=ユキロウ)ですが、この巻のメインはMSGのイシドロかなと思います。

Episode.6 ターミネーターって何?

反政府組織フライハイトにて、アナベルと暗殺部隊の戦闘シーンの動画が流されます。

圧倒的強さを見せるアナベルに対し恐怖を抱くフライハイト隊員たち。

しかしフレンダーは臆する姿勢は見せず、「どこまで行っても相手は人間。ターミネーターではない」と言います。

また、MSGのイシドロもフライハイトのリーダー、フレンダーに敬意を表しながらも「相手はターミネーターではなく人間」と似た発言をします。

フレンダー、イシドロ以外はMSGにもフライハイトにもターミネーターを知っている人はいなそうでした。

実はこれもまた、当時の東ドイツの生活環境を遠回しに表しているのだと思います。

【東独にいた】は1985年、東ドイツの話です。映画『ターミネーター』は1984年アメリカで公開され大ヒットを記録します。

社会主義国を選択した東ドイツでは娯楽が限られており、世界の大ヒット作品のタイトルすら知っている人は少なかったのだと思います。

『ターミネーター』が、MSG、フライハイト共に相手に敬意を払う最適な例えであり、同時に当時のバックグラウンドも上手く表されていて面白いですね。

Episode.7 異臭

フレンダー(=ユキロウ)はフライハイトとの関係を疑われ、シュタージ(秘密警察)に捕まってしまいます。

ただ、諜報員としても一流であるフレンダーはこのことを事前に察知しており、捕まる準備も心構えもできている状態。

フレンダーは余裕の表情で事情徴収へと臨みます。

漫画なので全体的にはフィクションだと思いますが、恐怖政治を軸とした社会主義国の監視体制や秘密警察がどんなものなのか知ることができます。

当時の東ドイツ、ソ連、そして現在の北朝鮮はこういった怖さがあるのかなと。

Episode.8 私達が誕生した理由

 

Episode.9 1ミリ

 

Episode.10 作戦続行

 

身体的強さだけでなく、飛び抜けた心理分析能力を持つ「イシドロ」が活躍。

同時に、敵対する反体制組織フライハイトのメンバー側のストーリーも展開していきます。

フライハイトのリーダーであるフレンダー(見知らぬ人)と呼ばれているのかという理由も明らかに。こちらもイシドロに劣らぬ心理戦を仕掛けていきます。

更にフライハイトにもMSG隊員同様の強さを誇る人物がいる模様。

2巻で早くもMSGvsフライハイトの総力戦が見れる展開となります。

【東独にいた】2巻の感想・考察レビュー

相変わらず化け物レベルの強さを誇るMSG。所属兵であるクロードとイシドロが活躍する巻となっています。

クロードは頭は普通そうですが、身体能力的にはMSGトップのような印象を受けます。

イシドロは身体的強さももちろんありますが、それ以上に頭脳面で優れており、心理分析や瞬時の状況判断能力はMSGトップでしょう。

現時点で登場しているMSG5人を簡単にまとめると

  • アナベル・フォードール 女性、主人公、バランスタイプ
  • クロード 男性、身体能力抜群
  • イシドロ 男性、頭脳明晰
  • イーダ 女性、身体能力上位、怪力
  • エッボ 男性、情報処理担当

こんな感じかと思います。

本当は5人それぞれまったく違った能力があれば更に面白かったかもしれませんが、若干キャラ被りしている部分があるのも否めません。

ただ、それでも十分にそれぞれの特徴が出ているので楽しめます。

この手の設定では、政府によって肉体改造された人物は感情面が不安定だったりしますが、イシドロの行動やセリフを見ると普通の人以上に聖人君子っぷりが伺えます。

ソ連の恐怖政治を否定し、自国である東ドイツの進み方にも疑念を抱き、内部から替えて行こうという部分は共感しかないはずです。

MSGとフライハイト、話し合う機会さえあれば歩み寄れたかもしれませんが…。戦わざる得ない設定をとことん推し進めることで設定に違和感が出ないのも良くできているポイントですね。

バトルシーンの描写も良く描けていて、コマ割りで心情や能力の高さが上手く表現されています。これはアニメになったら更に面白いのではないかと思いました。

現時点でアニメ化はかなり厳しそうですが、いつか認知され人気が出るのを期待したいところです。

【東独にいた】について

漫画タイトル 東独にいた
作者 宮下暁
最新刊 5巻(2021/8/19発売) ヤンマガWEB連載中
ジャンル アクション、戦争、歴史、無双
この漫画のおすすめ度 /5段階評価
2巻の評価・面白さ  心理戦も◎

【東独にいた】2巻の収録話

2巻は読み切りなしの5話掲載となっています。